花びらは、たった一度きりの瞬きを記憶している。 描いたのは、メキシコと日本を往復しながら、子どもと芸術を結んだ画家・北川民次。 土と炎に封じ込められた一輪のバラは、静かに、しかし確かに時代を生きている。 陶器の板をそのまま額装した一点。 赤いベルベットの奥から浮かび上がる存在感は、部屋の空気を少しだけ変えてくれるよう。 ‐‐‐ 作品：「バラ」 形式：陶板額装 サイズ：37 × 37 × 3 cm 作家：北川民次（1894-1989） ※裏面は壁掛け仕様 お部屋の象徴として、贈り物として。 静かに飾りたい一枚です。

ロシアには「熊」という固有の言葉がない。 代わりに Медведь（メドヴェーチ）＝“蜂蜜を食べるもの” が使われる。 名前そのものが、熊とはちみつを結びつけられている。 だからロシアでは、熊とはちみつが民話から文化まで深く根づいた象徴として描かれる。 今回の作品も、その世界観をまっすぐに写した一枚。 描いたのは イワン・ホフロフ（Ivan Khokhlov）。1970年代ソ連で制作されたロシア版『くまのプーさん』の挿絵で、木版×リノカット風の力強い線と、温かな色彩が特徴的。これは 1978年・モスクワ芸術基金（RSFSR） による単独のカラーリノカット版画で、裏面に当時のラベルが残る。 蜂蜜の壺を抱えるプーの表情、寄り添う仲間、 鮮やかな植物の中に息づく森の静けさ── どこか懐かしく、心をほどくような風景が広がっている。 甘い香りのそばでひと息つくように、 絵本の向こうにあった物語が、いまここへそっと届く。そんな、小さなやすらぎを連れてきてくれる作品です。 . 商品サイズ: H50×W40(cm) 【額なし】

こちらは19世紀前半、1835年イギリス・オールドシェフィールド製のキャンドルスナッファー（燭台用ハサミ）です。 全長約17cm、銀細工の立体的な装飾が施された上質な一点。 当時、蝋燭の芯を整え、炎の明るさを保つために使用されていた道具で、刃先で芯を切ると同時に、上部のボックスに燃え残りを収納できる構造になっています。 手元から先端にかけての優雅なカーブ、繊細な花模様のレリーフには、ヴィクトリア期前夜の職人技が息づいています。 実用はもちろん、デスクやサイドボードに置くだけで、古き英国の空気を漂わせてくれるアンティーク。 蝋燭を灯す空間に深みを添えるオブジェとしてもおすすめです。 サイズ：長さ 約17cm 製造：1835年 イギリス・Sheffield製 素材：シルバープレート

繊細な線で成形された持ち手と、重厚な脚付きの受け皿が特徴的な、20世紀中頃のヨーロッパ製シルバーウェアです。 ティーポットから注いだ紅茶をこのストレイナーで受け、カップの上で香りを逃さず濾す。そんなゆるやかな時間の所作を美しく支える道具。 銀ならではの柔らかな光沢と経年のくすみが、日常の一場面を静かに格調高く演出してくれます。 紅茶用としてはもちろん、ハーブティーや日本茶の席でも映える小さな芸術品。使わずに飾っておくだけでも、アンティークの品格を感じさせます。 サイズ：全長 約14cm 素材：Silver 925（刻印あり）

琺瑯ならではの艶を湛えた、深みのあるブラウン。 トマトやマッシュルーム、アーティチョークたちが線描で浮かび上がる。 1970年代のキッチンを思わせる佇まいは、置くだけで空間に温もりを添えてくれます。 お湯を沸かす道具としてだけでなく、花を生けても似合うホーローポット。 道具が暮らしの記憶を語る——そんな一品です。 商品サイズ：高さ18cm × 幅19cm（取っ手含む）

木肌の上に刻まれた、花の浮かびあがる模様。 黒の塗装に時の手触りが重なり、光を受けるたびに陰影がゆらぎます。 引き出しを開けると、昔の机の記憶がふっと立ちのぼるよう。 手に取るたびに、静かな温度を感じさせる小さな収納箱です。 商品サイズ: サイズ：幅約18.5cm × 奥行約11cm × 高さ約14cm 配送サイズ: 60サイズ

木の呼吸が感じられる、小さな収納。 7つの引き出しに、紙片や手紙、釦、記憶の欠片をしまう。 飴色に育った無垢の木肌は、長い時間を経てなお温かい。 ただの整理箱ではなく、日々を整える静かな道具。 机の上に置くだけで、時間がゆっくり流れ始めるような気がします。 商品サイズ: 縦12.5cm×横16.5cm×奥行20cm

1970年代、日本の〈SANYO Candle Co., Ltd〉による立体彫刻キャンドル。 蝋でここまでの情景を描くのは至難の業。 レンガ壁の陰影、ドレスの皺、街角の一瞬を閉じ込めたようなヴィクトリアン調の造形には、手仕事の緻密さとロマンが宿っています。 火を灯すために生まれた蝋が、灯されることなく「時間」を刻み続けている——そんな静けさを感じる一品です。 商品サイズ: 直径10cm×高さ25cm 配送サイズ: 60サイズ

淡い青緑の羽をもつ鳥が、枝葉の影にたたずむ。 そのそばを一羽の蝶が横切り、釉薬の中に光がゆらめく。 メキシコ・トナラの陶芸家 Ken Edwards（ケン・エドワーズ） による一点。 彼は1960年代、米国から移住し、伝統的なトナラ焼きに独自のデザインを融合させた人物。 透明感ある灰白の釉薬の上に、細い筆で描かれた線と点が織りなす文様は、 どこか北欧にも通じる静謐さを湛えています。 器というより、風景。 鳥や蝶、植物たちが小さく呼吸しているような、 そんな穏やかな時間を留めたプレートです。 . サイズ：W21.5cm× D19.5cm× H3cm

ロシアの冬の午後、 ストーブの上ではお湯が静かに歌い、 家族が丸いテーブルを囲む。 サモワールを抱く女性がみんなに温かい飲み物を注ぐ。その音と共に広がる笑み。 じんわりと温もりを心の中に感じる。 ロシアの寒い冬もみんなとなら。 . . こちらは、1971年にソビエト連邦で製造された木製の民芸人形です。 底面のラベルから、「セミョノフ土産製造合同（Semenovskoye Association for Souvenir Production）」による作品であることがわかります。セミョノフはマトリョーシカの発祥地としても知られ、19世紀末から木工民芸の中心地として発展してきました。 この人形は、民族衣装をまとった女性がサモワール（ロシアの伝統的な湯沸かし器）を抱えている姿を模しています。サモワールはロシアの「お茶の時間」の象徴であり、家庭的な温もりやもてなしの文化を象徴する道具です。 丸みを帯びた造形と手描きの線画による素朴な表情が、当時の職人の手仕事のあたたかさを伝えています。 . 商品サイズ：高さ 約29cm 配送サイズ: 60サイズ

アメリカ・EKCO社〈OVENEX〉のマフィンベーキングトレイ。 1930年代に製造されたスチール製で、独特のハニカム（格子）模様が特徴です。 この模様は、焼き菓子が型に張り付きにくくするための工夫。 長年の使用でできた鈍い艶と焼け跡が、当時のキッチンの温度まで感じさせます。 焼き型としてはもちろん、ドライフラワーやキャンドルの台として飾るのもおすすめです。 商品サイズ：横35cm × 縦27cm × 高さ3cm 配送サイズ: 80サイズ

モダンなターコイズブルーの陶器ベース。 柔らかく湾曲したフォルムの中央を大胆にくり抜いたデザインで、光の入り方によって表情が変わります。 花を一輪挿しても、何も活けずに置いても存在感のあるオブジェのような佇まい。 ミッドセンチュリーの空気を感じさせながら、現代の空間にも自然に溶け込む一本です。 . サイズ: 高さ24cm 配送サイズ:60サイズ

Dansk（ダンスク）のホーロー製ベイキングディッシュです。 デンマークのデザイナー、Jens Quistgaard（イェンス・クイストゴー）によるデザイン。 厚みのある鋳物ホーローで、オーブン料理にもそのまま食卓にも使える丈夫なつくりです。 内側はアイボリー、外側は鮮やかなブルー。 キッチンを明るく彩ります。 ブルーカラーもあります。 商品一覧より確認してみてください。 オーブン・直火・食洗機対応。 目立ったダメージはなく、状態は良好です サイズ: W25×D36×H5(cm)

Dansk（ダンスク）のホーロー製ベイキングディッシュです。 デンマークのデザイナー、Jens Quistgaard（イェンス・クイストゴー）によるデザイン。 厚みのある鋳物ホーローで、オーブン料理にもそのまま食卓にも使える丈夫なつくりです。 内側はアイボリー、外側は鮮やかなレッド。 キッチンを明るく彩ります。 ブルーカラーもあります。 商品一覧より確認してみてください。 オーブン・直火・食洗機対応。 目立ったダメージはなく、状態は良好です サイズ: W25×D36×H5(cm)

大正期生まれの画家・永田力による「顔」シリーズの一点。 黒のペン線と茶のインク彩色によって、人物の内面が荒々しく、それでいてユーモラスに描かれた作品です。 乱れながらも律動を感じさせる線は、前衛的な人間表現の潮流を思わせ、抑圧と自由、孤独と親密の狭間を行き来するような感情を喚起します。 . 作家署名あり。額装済みです。 . 商品サイズ（額) : W57.5×H47.5×D48(cm) 配送サイズ: 160サイズ

18世紀ドイツの銅版画家ヨハン・フリードリヒ・バウゼ（Johann Friedrich Bause, 1738–1814）による作品。 原画はアントン・ラファエル・メングス（Anton Raphael Mengs, 1728–1779）によるもので、 画面下部には「A.R. Mengs pinx」「J.F. Bause sculps. 1790」と刻まれています。 . メングスは新古典主義を代表する画家で、理想的な美と精神性を追求した人物。 その作品を精密なエングレーヴィング技法で再現したバウゼの版は、当時ヨーロッパ各地の貴族や知識人に愛されました。 . 本作《Little Cupid》は、幼いキューピッドを描いた静謐な一点。 細やかな線刻と柔らかな陰影によって、天使の無垢な表情が驚くほど立体的に浮かび上がります。 . 作品自体は発色・刷りともに非常に良好なコンディション。光の角度によって、紙の繊維や銅版の凹凸が美しく浮かびます。 1790年という確かな刻印を持つ、230年以上前のオリジナル・エングレーヴィング作品。 古典美術の静かな時間をいまに伝える一点です。 . 商品サイズ: W33 × H38 cm（額込み） 配送サイズ: 80サイズ(額装済み)

アールデコの息吹がまだデザインに残されており、クロムメッキの金属が描く優雅な曲線は、まるで夜の静寂をたゆたう光の川のよう。 . その先に咲く緑のガラスシェードは、光を柔らかく濾しながら、空間に深い安らぎを落とします。 . 工業製品でありながら、どこか詩的で温度を感じる造形。書斎や寝室など、静けさを伴う時間にそっと寄り添う灯りです。 . ボタンはやや押しづらいものの、点灯機能は問題ありません。 . 商品サイズ: W13 × D13 × H31.5（cm） 配送サイズ: 80サイズ

20世紀初頭、フランスをはじめとしたヨーロッパの農村で、畑を荒らす害獣を遠ざけるために吊るされた「かかし猫」。 . 鉄板に猫の顔を抜き出し、光を宿すように目にはビー玉がはめ込まれています。 月明かりや灯りを受けるとその瞳がわずかに光り、夜の畑で静かに獣を睨み返したといいます。 . 錆びを帯びた鉄の質感と、どこか滑稽で愛嬌のある表情が、時代を超えて存在感を放つ一品。 お部屋のインテリアや玄関先のアクセントとしても、独特の存在感をお楽しみいただけます。 . 商品サイズ(ネコ1匹の高さ): 14cm 配送サイズ: 60サイズ

アメリカ・デンバーで創業したShwayder Bros., Inc.によるSamsonite（サムソナイト）の初期スーツケース。 . 1920〜50年代にかけて、アメリカの中産階級が「旅」を手に入れ始めた時代、同社は堅牢で洗練された鞄を象徴として広く知られるようになりました。 . 真鍮金具とレザー調のハンドル、黄褐色のファイバー素材。軽量化と耐久性を両立させたこの素材は、のちのハードケースへと受け継がれていきます。 . 本品は縦に開閉する「トランク型」で、内部にはチェック柄の布張りと仕切り板を備えています。旅支度を整える動作そのものが儀式のように感じられる一品。 商品サイズ： W74×D21×H51(cm)

深紅の箱に秘められた静けさ。開くたび、旅の余白が広がる。 . 内装タグに「tenth ANTWERP」と刻まれたヴィンテージ・トランクケース。詳細な記録は残っていませんが、ベルギー・アントワープを拠点とした旅行鞄メーカーによる1960〜70年代頃の製品とみられます。 . 堅牢なボード構造に、バーガンディのマットレザー調ボディ。金具には真鍮を使用し、経年で柔らかく鈍い光を放ちます。内装の深いグリーンのサテン地が外装とのコントラストを生み、洗練された印象を与えます。 . 留め具はすべて可動し、鍵（O.H.G刻印）も付属。軽量ながらしっかりとした造りで、当時のヨーロッパ旅行文化の質実なデザイン哲学を感じさせます。 . ディスプレイや収納、撮影の小道具としても存在感のある一品です。 . 商品サイズ： W60×D20×H40（cm）

陽の光を映す琥珀色の革。静かな誇りを宿した鞄。 . アルゼンチン製の老舗ブランド「PULLMAN」によるブリーフケース。詳細な設立時期は不明ながら、南米では1950〜70年代にかけて、ヨーロッパのクラシックスタイルを手本にした堅牢なトラベル・ラゲッジを手がけたメーカーとして知られています。 . 赤褐色の本革で、角部に流れるカーブの補強ステッチが美しいアクセント。真鍮製の金具と太めのハンドルが上質な印象を引き立てます。内装はスエード調のベージュで、書類や小物を整理できる複数ポケットを備えています。 . 鍵付きです。 . 使用に伴うわずかな擦れはありますが、全体として非常に良好な状態。ビジネスツールとしてはもちろん、インテリアや撮影小物としても存在感のある一点です。 . 商品サイズ： W45×D9×H30（cm）

静かな旅の余韻を宿す、砂色の鞄。 . 「Lady FAM-LINE’S GALLÉ」と記されたタグが付いたヴィンテージスーツケース。詳細なブランド情報は確認できませんが、1950〜60年代頃に国内で製造された可能性が高い一点です。戦後の旅行ブーム期、欧米のデザインを模した国産トランクが多く生産されており、本品もその流れに連なるものと考えられます。 . ベージュのキャンバス地に、ネイビーのレザー縁取りと白のステッチ。角の真鍮金具が光を受け、品のある佇まいを見せます。 内装は深いネイビーのサテン地で、女性向けの優雅な雰囲気が漂います。 . ディスプレイや撮影小物としても映える、穏やかな存在感のあるスーツケースです。 . 商品サイズ： W54×D18×H35（cm）

時を編み込むように、旅の記憶を抱いた鞄。 . 日本製とみられる柳行李のスーツケース。飛行機ではなく汽車の時代、避暑地や小旅行へ向かう上流階級のトランクとして愛用されていました。 . 丁寧に編まれた柳のボディに、経年で深い飴色を帯びたレザーのベルトと真鍮金具。角には補強のためのレザーガードが打ち付けられ、細部の造りからも当時の職人技がうかがえます。 . 部屋に置くだけで、古い映画のワンシーンのような空気を漂わせます。ドライフラワーを入れたり、撮影小物としてもおすすめです。 . 商品サイズ: W61×D18×H35

光の跡を連れて歩く、空色の旅鞄。 . アメリカ・ロードアイランドで1933年に創業したAmerican Tourister。戦後の航空旅行ブームに合わせて軽量化を進め、1940年代に「Hi-Taper」を発表、そして1950年代半ばには成形ハードケースの代表作「Tri-Taper」を打ち出しました。 . 深いネイビーのレザー調ボディに、縁を走るメタルの帯と段差の少ない三面テーパー。丸みと直線のバランスが美しいミッドセンチュリーらしい工業デザインです。 . 内装はラベンダーグレー。 外装は擦れや小傷、内装に点状の変色と経年の薄汚れが見られます。施錠はきちんとできます。。 商品サイズ: W59×D16×H41（cm） 配送サイズ: 120サイズ